柿澤 哲次 自己紹介へ

家づくりについて考える 〜建築の費用と労務費について〜 

公開日:2020/07/19(日) 更新日:2020/07/21(火) 社長ブログ

楽しい住まいを創造するエス・エイチ・スペースの柿澤です。

注文住宅を検討する項目として、大切な事は沢山ありますが、

何より一番の要となるのは、建築費用ですね。

 

理想や希望は沢山湧き出て来ますが、皆さん「予算」との兼ね合いで悩みます。

建築費用についての質問で、よく「坪単価」という事を耳にします。

「坪単価は、いくらですか?」と言った具体に。

坪単価の定義が業界で定められている訳ではないので、

この坪単価で比較するのも不正確なものです。

 

会社毎に建築の仕様や、その中身が全く違うからです。

では、どんな指標で会社毎の建築費用の違いを、判断したら良いでしょうか?

私が考える指標は、建築費用および関連した諸費用を含めた「トータル予算」です。

住まいづくりの検討し始めたお客様と念入りに考える事は、適正な資金計画です。

 

例えば、「坪単価50万円で30坪」の家を建てようとしますと

総額は、50万円✖️30坪=1500万円となります。

「坪単価60万円で30坪」の家を建てると、1800万円となります。

その差、300万円! この差は大きいです。

しかしながら、「坪50万円の建物」と「坪60万円の建物」の内容が

違うとなると、300万円の差安い坪50万円の建物が、本当に安いかは不確かとなります。 

 

例えば、

50万円で建てる会社の地震への強度対策が、構造計算を個邸毎に

正確に計算された設計で且つ耐震補償が有るのか、無いかで建築コストは大きく変わります。

耐震等級2の住まいと耐震等級3の住まいの構造は明らかに違い、当然ながら建築コストも変わります。

また、窓(サッシ)の付け方です。 

窓の大切さは、「採光性、意匠性、防犯性、風の取り方、室内の家具位置との兼ね合い 等・・・・」

採光性は、近隣環境を詳細に調査した上で窓の設計を行った住まいと、

近隣の環境調査をしっかりと行わず、生涯の住まいを設計するのでは、

お施主様が住んでから気づく事が、上記の事を熟考している住まいより

多々出てくる可能性が高いと思います。 

その他、使用する材木の質だったり、断熱材の品質や性能、耐朽性だったり

室内空気の健康に対する取り組み・・・

そして、建物が完成すると見えなくなってしまう、隠れてしまう部分の施工品質や

工事中の品質管理や点検を行うために現場監督の労務費です。

現場監督が丹念に品質管理する時間は、良品質施工の住まいを建築する為には、とても重要な時間です。

完成して「見えなくなってしまう部分」こそ、特に念入りに品質点検する事が大切なのです。

その点検内容について、建築案件毎に差があってはいけません。 

一週間に一回くらいしか現場へ赴かない現場監督が、建築中の建物の管理を自ら責任を持って行う事は、不可能です

標準化された品質管理が、細部にまでしっかりチェックすることが最も重要であります。

 

こうした現場監督の労務費も、建築原価に含まれています。

この費用は、企業規模の大小や手掛けている年間棟数が

多いから安くなるというものではありません。 

なぜなら一棟一棟の建築は工場で創る大量生産品ではなく、建築現場で創るので

労務費に関しての規模の経済の優位性は働かないのであります。

設計プランも、「世界に一つだけの敷地に、世界に一つしかない家族の住まいを創る」ので

大量生産や企業の大小の強さが、良い設計を生むわけでないであります。

 

収納スペースがある30坪の家と収納スペースが無い家では、

収納が無い、又は少ないお住まいの方が、後々の負担は大きくなります。

収納スペースを熟考していな為に発生する問題・・・

それは、実用的では無い収納スペースをいくら設けても、

空間の無駄使いになり、建築コストだけでなく、将来の時間のロスももたらしています。

せっかくお洒落な空間にしても、生活するのに必要な「モノ」がその空間に出てしまうのです。

本当に欲しいところに窓が無い事で、光や風が抜けない住まいが出来てしまうことも多々起きております。

良い住まいを創造するには、時間がかかります。 

 

インスタントの打ち合わせでは、住まいづくりの本質には触れずに

インスタントな住まいが建ってしまうのでは・・・と思います。 

 

トータルバランスで、適正価格の会社を選ぶ事が大切です。

その為には、適正な打ち合わせ時間と適正な良品質施工の為の時間が必要でsす。

その為の時間=労務費を削減した住まいづくりは、

どうしても手が行き届かなくなります。 

 

建築コストの内訳は、材料費と労務費、そして販売する為の広告費です。

労務費を削っては、良い家はできません。 

しかし広告費などの営業宣伝費は

住まいの質に直接関係はないコストです。 

そこで、建築を検討されている方々は

その工務店やハウスメーカーが使用している材料(設備の仕様や外壁屋根の仕様、木造など)を比較検討している会社と

著しく違うものか、しっかり確認をすべきと思います。 

 

一番大きい金額差!

それは、家を作るための労務費であり、販売の為の営業人員や

モデルハウスや広告媒体などの宣伝広告費です。

当然ながら、家を作る為の労務費で「良い仕事」をする職人さんの手間代を減らすと・・・

良い建物づくりから遠ざかります。  

皆さんも手間代を減らされたら、より良い正当な評価をしてくれ人の元で

仕事をしたいと思いますよね。

ですから、適正な職人の労務費は発生します。

ですが、販売のための営業人員を抱えたり、

販売する為のモデルハウスの運営費や広告などの宣伝費これらは、家を売るための費用であり、

個邸一棟の「良い住まい」の為の建築コストでは無いのです。

 

企業が一定の売り上げを確保する為に必要な費用としても、

一個邸の良い住まいの為の建築コストでは無いということです。

住まいづくりは、その道のプロと行う事。

そのプロと行う事で、最高の注文住宅ができると思います。

注文住宅の定義は、

お施主様と住まい作りのプロが、互いをよく理解し、

生活や仕事や暮らしの事、時には人生観についても、

沢山の本質的な話を共にしながら、自身に合う住まいを想像し

世界に一つだけの空間を創造する住まいと考えます。

 

こうした事を携行しながら

坪単価や建築コストについて、情報収集する必要があると考えます。

目に見える事は、比較検討し易いです。  

しかし、目に見えない部分やコトも同等に大切なのです。

そんな両方のお話をしながら、適正なトータル予算を把握して

住まいづくりに携わりたいと思っています。

 

長文失礼しました!

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

感謝

柿澤 哲次

 

 

 

 

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